カンボジア

株式会社サンウエスパ

未利用害草から世界一美味しいクラフトジン"MAWSIM"をつくる

バイオエタノールを活用したクラフトジン製造と手消毒用アルコール製造販売事業

現地の課題

未利用害草の脅威

日本で金魚草とも呼ばれるこの水草は、世界中の熱帯・亜熱帯地域に帰化し、世界の侵略的外来種ワースト100にも数えられる南米原産の浮遊植物です。驚異の繁殖力を有し、7ヶ月で200万倍に増殖することが報告されており、水上輸送・漁業・生物多様性への被害が問題となっています。カンボジア、とりわけ100万人もの水上生活者が暮らすトンレサップ湖において、この水草の負の影響は顕著です。

課題解決に向けた提案

害草から飲料用エタノールを作る

紙くずからバイオエタノールを製造する技術を応用し、広大に繁茂する害草をエタノールに変える。そしてバイオエタノールを水上生活者のボート燃料とするなど、地域分散型エネルギーの普及する未来を作る。

この構想の実現に向けて市場調査や技術検証を続けたが、技術的には可能であっても収益化が困難であるという究極の課題に直面しました。そこで、まずは収益化の柱を作るために、エタノールの付加価値が燃料用の100倍以上にもなる飲料用エタノールの製造を先行することに切り替えます。そう、未利用害草からお酒を作ることにしたのです。

活動内容

MAWSIMの蒸留所をプノンペンに開設。
バイオエタノールからジンを作る。

バイオエタノールに、カンボジアの特産品である胡椒やコブミカンなどのスパイスを加え、高品質なクラフトジンを蒸溜する。
スパイス農園では、エタノール残渣を堆肥として用い、さらに日本で不要となった農機具を輸入し、エタノールを燃料として農地を走らせます。
2021年末、再開発地域に取り残された半世紀以上前の雑居ビルの一角に、昼は蒸留所兼オフィス、夜はテイスティングバーになるMAWSIMを開設しました。

MAWSIMの受賞歴 世界⼀の「WORLD’S BEST」受賞

■2023年2月23日にロンドン(英国)で行われた世界最高峰のジン品評会「World Gin Awards 2023」の授賞式において、アジア圏初となる「WORLD’S BEST」を受賞。
– MAWSIM GIN TROPICAL CITRUS
Flavoured Gin部門 世界一位、金賞、国別最高賞
– MAWSIM GIN SPICES &HERBS
Contemporary Style Gin部門 金賞、国別最高賞、ボトルデザイン銅賞

■世界3大酒類品評会「IWSC 2023」
– MAWSIM GIN TROPICAL CITRUS 金賞
– MAWSIM GIN SPICES &HERBS 銅賞

当社のコンサルティング概要

補助金の獲得
事業期間のフォローアップ
事業終了時の完了報告書作成

古紙回収とリサイクル加工および製紙原料の販売を生業とする(株)サンウエスパ様の初海外進出事業。
未経験分野のジン開発。ジンの製造に必要な蒸留器や洗浄機などの設備投資、商品レシピやボトル開発、D2Cサイトの構築などを進めるには相応の時間と資金が必要になります。
自己資金に加え、ものづくり補助金制度の活用についてご相談いただき、当社では補助金獲得に向けた申請書の作成や事業期間のフォローアップ、完了報告などを一貫してサポートさせていただきました。

資金調達スキーム:中小企業庁及び独立行政法人中小企業基盤整備機構

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助事業(グローバル展開型)
プロジェクト名称:バイオエタノールを活用したクラフトジン製造と手消毒用アルコール製造販売事業

(株)サンウエスパ
岐阜県下における古紙等再生資源の回収及び卸売業として創業し、現在では従来の事業に加え、カンボジアにおける未利用バイオマスからのエタノール製造事業、そこから派生したクラフトジン製造販売事業などを手掛ける環境課題ソリューション企業です。
「MAWSIM GIN」は2020年より開発をスタートし、2022年6月に製品化、同年9月よりオリジナルECサイトにて販売を開始しました。

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