インドネシア産 白檀 Santalum album L. ビャクダン科(Santalaceae)
香りの特徴:樹木系のウッディ調に、特有の甘みと爽やかな酸味を持つ。主張の強すぎない優しい香り。
香木の魅力は経過時間に伴い香りも変化するところ。 インドネシア産白檀は、焚き始めにレモングラスのようなスッとした香りから、中盤は甘くなり、終盤はキャラメルのような香りに遷り変っていきます。
商品ラインナップ
根 | 刻み | 割 |
輪切り | 粉末 |
わたしたちの生産者:インドネシア東部の島の村落
私たちの白檀の仕入れ先は、インドネシア東部の島の主要都市から大きな山を3つほど越えた奥地にある村落です。都市から村落に至る山岳道路は、雨が降れば粘土質の赤土が緩み、数時間も通行止めになってしまうほど脆弱で、物流難になりやすいエリアです。この村落でも途上国ではよく起こる「産地では極めて安い金額で取引させられる」という現象になっていました。
市場原理は消費者「良質なものを出来るだけ安く買いたい」からスタートします。
仲買業者①「消費者の期待に応えられるよう仲買業者②から安価に仕入れよう。でも中間マージンは確保しよう」
仲買業者②「仲買業者③から安価に仕入れよう。でも中間マージンは確保しよう」
仲買業者③「仲買業者④から安価に仕入れよう。でも中間マージンは確保しよう」
という形で、いくつもの仲買業者が介在する事により中間マージンだけは積み上がります。
各社がマージンを確保しつつ、それでも安価な商品にするには、「仕入れ原価を極めて安くする」ことが必要となります。
その結果、しわ寄せは生産地に向かってしまうのです。
物流に難がある地域こそ、仲買業者は物品を中継してくれる重要な役割を担っていますが、一方で、必要以上に中継数が多いのも問題なのです。
私たちは仲買業者を介さず生産地から直接仕入れる事で、生産地には価値に見合う正当な対価を、白檀ユーザーには少しでもお手ごろな価格帯でご提供できるよう努めます。
当社の仕入れルール
・ 仲買業者を介さず、直接村落から原木を購入しています。
・ 原産地証明を発行できる村落に限定して仕入れをします。
残念ながら、国や自治体の指定保護林で違法伐採をする村人や業者もいます。当然、これらの白檀は原産地証明が発行されません。私たちは、村落所有の土地で育った白檀に限定し、村長から原産地証明や島嶼間輸送許可を得ています。
・原則、直径15cm未満の原木は伐採しません。ただし、部分的に腐敗が進んでいる白檀の場合は、直径15cm未満であっても購入する場合もあります。
・村の若き世代に白檀を残せるように、樹齢30年以上を原則としています。
・ 村落の伝統的な方法で、心材に香りがあることを確認します。香りが確認できた原木のみを扱っています。
・ 辺材も含めて輸入しています。
辺材は芯材よりも香りが弱いです。そのため、ある輸出業者は辺材を作業場で削り捨てさせ、香りのある心材のみを購入・輸出しています。
たしかに辺材は輸送コストを増大する要因です。しかし、我々は辺材も含めて輸入し、辺材にも新たな命を吹き込めるよう研究・模索しています。
保管方法の注意点
・微量でも香りは放たれていますので、アルミ袋で密閉いただくことをお勧めします。*アルミ袋は香りを逃がしにくい(保香性)性質を持っています。
・他の香料と分別して保管ください。一緒に袋詰め等をすると香り移りが生じます。
ご注文に際して
原則、販売の目途がないまま原木を伐採することはしていません。したがって、ご注文を頂いてから原木を調達する場合もございます。
なお、伐採後は輸出までに原木の乾燥を要するため、納品は半年先になる場合もあります。
ご理解いただきたいこと
1)原則、辺材込みでの販売となります。(当社が辺材を活用するために心材を削りだして販売する場合を除く)
皆様の加工力、技術力で辺材も有効活用いただけると、現地の村民は驚きとともに喜ぶと思います。
2)「生産者の見える化」というコンセプトに反してしまいますが、日本語の情報も簡単に国外流出する時代ですので、仕入れ先の村落名は伏せさせていただきます。
クロゴの挑戦
・「白檀ユーザーにお手ごろな価格で提供し続ける」と同時に「村落所得の安定と向上に寄与する」こと。
・これまで白檀にご縁がなかった方にも新たな楽しみ方法を提供し、より多くの方にインドネシア産白檀を楽しんでもらうこと。
・インドネシア産白檀をインド産を超えるブランド商材にすること。
ご質問などは、お問い合わせフォームよりご連絡願います。